次世代研究⼤学を目指し、文系、理系、芸術系と、幅広い学部や研究科を有す総合私立大学。研究力や就職実績に定評があり、国内外の大学や企業との連携も活発に行っている。同じ学校法人内にある立命館アジア太平洋大学は、多文化共生、国際ビジネス、観光、サステイナビリティ分野に強みがあり、日本語・英語の2言語を公用語とした国際色豊かな教育を実施している。
全体の取りまとめとデータ管理を行う人事担当の方と、現場近くでのフォローアップを行う学部事務室の方に参加いただきました。
※掲載の内容は、すべてインタビュー日(2026年7月27日)時点の情報になります。
現在、立命館大学と立命館アジア太平洋大学(以下APU)を合算して、おおよそ5000名ほどの勤怠をKinmuu上で管理しています。最も数が多いのはTA(ティーチングアシスタント)ですが、オープンキャンパスのアルバイトなど、雇用種別や業務は多岐にわたります。
従来は紙やExcelで準備した出勤簿を学生に配布し、学生が記入後に教員に確認してもらい、その後、事務室に提出してもらうという流れでした。事務室でチェックや集計、給与計算を行った上で経理部門に回し、給与計算を行っていました。
紙で提出を受け付けていた場合にはExcelへの手入力を行い、給与計算についても複雑なものでは電卓を使用して手計算するようなケースもありました。各学部や雇用部課に負荷が分散されていたとはいえ、全体で5000名の出勤簿を管理するのは非常に大変です。単純に半年分でも30000枚以上の出勤簿が行き交うことになり、大きな負担となっていました。
学生アルバイトの勤怠管理効率化は、ずっと学内の課題として認識されてはいました。ただ、当時は複数雇用の取り扱いに対応したKinmuuのようなサービスが無く、システム化するにはオーダーメイドで大規模に開発するしかない状況でした。オーダーメイド開発はコスト面や運用負荷を考慮するとなかなか難しく、そのまま人力で対応する状態が続いていたのが実状です。
学生アルバイトの勤怠管理・給与処理に伴う事務コストが大きな負担になっていましたが、大学全体としては、次世代研究大学に向けた取り組みにリソースを投入する必要があり、業務全体の見直しを進めていました。この流れの中で、大きな業務効率化が見込める学生アルバイトの勤怠管理・給与支払い業務の見直しを進めることになりました。
まず何より、複数雇用へ対応しているのが必須でした。雇用それぞれで集計されることはもちろん、適切な承認者に流れる必要がありました。また、予算管理ができたり、切り上げ含む給与計算ができたりすることも必要でした。多くの学生や教員が使うため、システムの使いやすさと導入コストも重視していました。
使っていてわかりやすいというのが第一印象でした。UI(ユーザーインターフェース)も良い意味で限定的で、クリック数も少なく操作できる点は良かったです。また、インポート含む各種操作が軽快に動作するのも好印象でした。
他に検討した競合サービスは、複数雇用での登録や承認に対応しておらず、機能面では実質的にKinmuu一択でした。さらに使いやすさや費用面でも評価が高く、Kinmuuを前提とした業務フローの見直しに着手しました。
学内には大きく3つの部門があり、それぞれで学生アルバイトの働き方や管理の仕方が異なっていました。それぞれの考え方に合わせて、導入に際しての説明は慎重かつ丁寧に行いました。また、APUは学生も教員も外国人比率が高いため、違った角度での配慮や準備が必要でした。こうした説明や、マニュアル準備にはかなりの労力をとられた覚えがあります。
役割分担については途中で方針転換がありました。当初は従来の方法に寄せて、各学部事務局で雇用データの準備を行ってもらう予定でしたが、トライアル期間中にそのデータ作成の精度がなかなか安定しませんでした。そのため、人事課が業務をある程度吸収して集中管理した方が結果的に効率的だろうと判断し、業務フロー自体を見直しています。
また、いきなりの全学導入はリスクが大きいため、各学部の教授会で説明を行った上で、2025年度の9月に大きめの学部で先行トライアルを開始。その後、2026年度の4月から全学への展開を行いました。
先行トライアル期間中に多くの問題点を洗い出して対応を行ったつもりでいましたが、全学導入後に大きく利用者が増えると想定外の問題が多く発生しました。主にKinmuuに投入する前のデータ準備に起因するものでしたが、イレギュラーケースを一つずつ確実に仕組みとしてチェックできるように修正対応し、今ではかなりの精度に達しています。ただ、全学展開前後の3月から5月にかけてはとても忙しかったのを思い出します。
今回、Kinmuuの導入にあわせて、勤怠管理前後のフローも含めて業務見直しを行っています。従来は学部事務室で行っていた労働条件通知書の作成、配布、回収についても人事課がまとめて行うようになりました。
こうした業務見直しもあり、学部事務室側では、労働条件通知書に関連する業務も、出勤簿に関連する業務も、給与計算に関連する業務もすべてゼロになりました。これにより、業務負荷が大幅に下がったことを実感しています。
もちろん、そうした業務の一部ないし全部は人事課が受け持つことになったのですが、Kinmuuが割増勤務といったケースも含めて自動で計算し、集計してくれるので非常に楽です。承認済の状態まで持っていきさえすれば、計算ミスの心配や手計算の対応も不要なので、負荷的にも精神的にも助かっています。
おそらく全体としても、業務負荷は少なくとも半減はしているのではないでしょうか。正確な数字は算出しにくいのですが、5000名規模の勤怠管理と給与処理を人事課2名体制で回せているので、十分に効率的と言えると思います。
一方で、学内の他システムとの連携や、データの名寄せの問題、各雇用部課に作成してもらっている雇用管理簿の精度向上など、さらなる効率化の可能性があるのも事実です。VBAや補助システムを様々に活用しながら、できる限り仕組みで解決できるように取り組んでいます。
教員も学生も、スマートフォンでさくさくと操作できて良いという声が多いです。今までは学生から承認依頼のメールが教員に大量に届いていたようなケースでも、Kinmuuに一元化されたことで管理が楽になったという声もありました。
実は今回の導入に際し説明動画も作成したのですが、再生数が全然伸びず、学生の認知度も低いことが判明しました。学生にヒアリングしてみると、操作していればわかるから不要という理由のようです。
とにもかくにもリマインドに尽きます。ただ、導入前のイメージよりは、期限が守られないケースは少ない印象です。給与に直結するためか、ほとんどの学生は真面目に提出してくれます。少数の未提出学生にはリマインドに加えて教員経由で伝えてもらうこともありますが、基本的には自動で送信されるリマインドと簡易なフォローアップで十分に感じています。
教員については、承認期限のスケジュールを教授会で事前に伝えるなどの工夫も行っていますが、月初には承認をする、というリズムが自然とできつつあるように感じます。こちらも多少のフォローアップが必要な時はあるものの、大きな問題にはなっていません。
システムで管理する学生の数が多ければ多いほど、その効果が実感できるように思います。小規模なら紙やExcelでも何とかできますが、人数が多いとそうも言っていられません。既存業務を置換するだけでなく、前後の業務見直しを同時に進める良いきっかけにもなるのではないでしょうか。
規模が大きいゆえの課題をたくさん抱えながらも、一つずつ確実にクリアしていく推進力が非常に印象的でした。様々な利害関係者を巻き込みながら丁寧に進められていく様子は、非常に勉強になることが多かったです。
こちらのインタビュー依頼も快諾いただき、現場側の方も含めて多方面からのお話をお伺いできる貴重な機会となりました。機能要望についても引き続きお気軽にお寄せください。インタビューへのご協力、本当にありがとうございました。
「こういった場合に対応できそうか」「こういうことはできるのか」などなど、どのようなことでもお気軽にお問い合わせください。
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