国際基督教大学 事例インタビュー

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学校法人国際基督教大学

国際性への使命(I)、 キリスト教への使命(C)および学問への使命(U)の3つを掲げ、1943年に設立された私立大学。リベラルアーツ教育を英語と日本語のバイリンガル環境で提供し、少人数制クラスを通じて、国際的社会人としての教養を育成している。


全体調整や給与実務を担う人事担当の方と、任用やコミュニケーションを担う学務事務の方に参加いただきました。

※掲載の内容は、すべてインタビュー日(2025年8月13日)時点の情報になります。

スプレッドシートでの煩雑な管理

学生アルバイトの運用状況について教えてください

学生アルバイトについては、授業補助を行うTA(Teaching Assistant)やRIA(Research Institute Assistant)と呼ばれる研究所助手、軽度の授業補助を行うCS(Classroom Supporter)、オープンキャンパスなどの単発の学生アルバイト等、様々な形で雇用していますが、TA(学期毎の任用、各学期100名程)とRIA(年間での任用、年間25名程度)の雇用を現在Kinmuu上で管理しています。

Kinmuu導入以前はどのような運用体制だったのでしょうか

まず、TAについてはあらかじめこれぐらい働くという想定労働時間があり、ポイントと呼んでいます。このポイント数に応じた想定労働時間に対比するかたちで、実際の労働時間を管理しています。この労働時間の管理はコロナ禍を機にスプレッドシートを用いた方法に移行しましたが、任用人数が多くチェックの負担が大きいものでした。

また、個別の勤務表を生成するためにマクロを駆使し、マクロで読み込ませるデータを別のシステムからダウンロード・加工したり、マクロの不具合を微調整する等したりして作成していましたが、イレギュラーなものは力技で作成することもありました。勤務実績に対するチェックや督促についても、定期的にフォローすることが理想的ではあったものの、実際には学期単位でまとめて行うなど、タイムリーに対応することがなかなか難しかったというのが実状です。学生へのメール連絡についても、対象となる学生の連絡先を別システムで調べてメールを送信する必要があり、非常に手間がかかっていました。

勤務表
当時使用されていた勤務表サンプル

システム導入を検討されたきっかけはどのようなものだったのでしょうか

一部で、リマインドを行っても期限通りに勤務簿を提出してもらえないようなケースや、予め想定された業務時間よりも勤務時間が少ないといったようなケースがある等、問題意識としてありました。そこで改めてTA制度の運用を見直し、システム導入により勤務時間の見える化をより一層進めようという機運が大学全体として高まったことから、具体的な候補となるシステムを探し始めました。

シンプルで直感的、必要十分な機能

どういった点を重視して探されたのですか

外国籍の教員や学生も多いため、日本語、英語両対応であること、そして、TAが複数の授業を担っていたり、RIAの業務を兼務していたりするので、そういった複雑な雇用管理を行えることが必須条件でした。加えて、学生や教員が使いやすいことや、リーズナブルに利用できること、勤務実績を分析するためのデータ出力ができることも重要視していました。

検討いただいた際のKinmuuの印象はいかがでしたか

直感的で使いやすい、という印象でした。学生アルバイトの勤怠管理に必要な機能は揃いつつも、機能が多すぎず、利用者も管理者もシンプルに使えるのが良かったです。実際、お試し利用中に教員や学生にも利用してもらいましたが、どちらもスムーズに利用できました。

Kinmuuは費用も十分にリーズナブルでしたし、学内全体でシステム導入に対する問題意識は共有されていたため、導入に際して大きな問題はありませんでした。

既存フローの改善で、データ準備の手間を軽減

お試し利用や本稼働するための準備で大変だったことはありますか

学期ごとの任用のため、学期単位で人の入れ替えが多くあり、任用情報を管理している別のシステムからデータを抽出してそれを勤務簿用に加工する手間等がかかっていました。任用者を管理する学務事務でも類似のリストを作成していたため、そのリストをKinmuuに取り込む前提で項目を調整、標準化してもらい、人事にも共有いただくことで、ほぼそのまま投入できる状態にし、作業の重複を回避する等の効率化を行っています。

雇用のタグとして登録するデータも色々とぶら下げるのではなく、必要最小限にすることでデータ準備の手間を軽減しています。他システムから情報を参照するのに必要なIDだけをタグとして登録することで、仮に他の情報が必要になった場合でも、IDを活用して必要なときに必要な情報を呼び出せるように工夫しています。

また、導入に際しては背景も含めて事前に周知した他、ユーザーマニュアルを準備しました。学生向けには既存のセミナーを活用しマニュアルの説明と実際の操作をデモンストレーションを、教員向けにはユーザーマニュアルに加え、15分ほどのシステム紹介・操作動画を準備する等して、システムを円滑に利用できる工夫をしました。そのため、導入に際しては大きな混乱もなく比較的スムーズに進んだと思います。

ユーザーマニュアル
作成されたユーザーマニュアル

負荷を下げながら、業務品質を向上

導入後の効果について教えてください

今まで人事グループで担っていた勤務簿取り付けに関する学生とのコミュニケーションなどの業務が学務事務に移管されるなど、役割分担も変化しているため、単純に導入以前と以後で比較しづらくはあるのですが、作成~取り付けまでの作業はおおよそ3分の1ぐらいは減ったと思います。今まで後手に回ってできていなかったことができるようになったことで、業務としては増えたものもありますが、やるべきことが簡単に行えるようになり、全体としてはプラス面の方が大きいと感じています。

操作も直感的に行えますし、特にネガティブな反応はありません。海外からの利用も多いため、時間や場所に左右されずに勤務登録や承認が行えるのは便利という声は多いです。また、業務によってはリモート勤務もあり得るのですが、移動パターン機能を応用し、働いた場所も勤務毎に把握できるのも助かりました。

学生や教員に期限を守ってもらうために工夫していることを教えてください

ユーザーマニュアルや操作動画でも期限についてはしっかりと伝えています。加えて、管理部署でリマインドメール等、個別にフォローすることで対応しています。今まで学期単位だったものが月単位の管理になったことで期限を忘れる方もいますが、システムへの慣れと共に改善していくと思います。

学生アルバイト勤怠管理の最適解

Kinmuuをどういった大学にお勧めできそうか教えてください

癖のある雇用形態で大人数を雇用している、まさに大学のための勤怠管理システムだと思います。作りがシンプルなので、スプレッドシートからの移行はもちろん、紙からの電子化でも大きな障害なく移行できるのではないでしょうか。時給制のように、労働時間から給与額を算出したい場合以外にも、本学のように勤務実態を把握したい、という目的だけでも十分に利用価値があると思います。


編集後記

最初にお問い合わせいただいてから2週間も経たない内にお試し利用を開始され、そのスピード感が印象的だったのを思い出します。移動パターン機能の応用など参考になることも多く、また、導入検討当時の様子や他システム利用の話などもお伺いでき、サービス運営者として非常に勉強になるインタビューでした。

こちらのインタビュー依頼も快諾いただき、普段は直接のやり取りのない現場側の方のお話もお伺いできる貴重な機会となりました。具体的なご要望をいただきいつも助かっております。インタビューへのご協力、本当にありがとうございました。


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